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Wixの多言語サイトで陥った落とし穴 ― ブログ記事とホームページ、翻訳の仕組みが全然違った

9月4日
読了時間: 5分

うちのブログは日本語・英語・韓国語・中国語の4言語対応にしていますが、先日「トップページの韓国語・中国語版が日本語のままだ」というご指摘をいただきました。調べてみると、ブログ記事とホームページとで、Wixの多言語対応の仕組みがまったく違うことが分かりました。同じように多言語サイトを運営・検討している方の参考になればと思い、調査の過程をまとめます。

発端:/koにアクセスしても中身が日本語だった

https://www.robin-planning.com/ko にアクセスすると、ページ自体はちゃんと表示されます。ブログ記事の一覧部分(「最近の投稿」)も、記事タイトルはきちんと韓国語で出ています。

ところが、ヒーローセクションの見出しや、事業内容の説明、会社概要といったホームページ本体のテキストは、すべて日本語のままでした。「テクノロジーとアイデアでお客様のビジネス変革を成功に導く」のような主要な文言が、韓国語ページなのに日本語で表示されている状態です。


原因:ブログ記事とサイトページで、翻訳の仕組みが違う

最初は「多言語設定自体が間違っているのでは」と疑いましたが、サイト設定を確認すると言語構成自体は正しく組まれていました。日本語がプライマリ言語、英語がサブドメイン方式(en.robin-planning.com)、韓国語・中国語がサブディレクトリ方式(/ko、/zh)という構成で、これは意図した通りです。

問題は設定ではなく、コンテンツの種類による扱いの違いでした。

ブログ記事:言語ごとに独立したデータとして管理される

Wixのブログ機能には、記事を管理するための専用API(Draft Posts API)が用意されています。1つの記事に「翻訳グループID」を持たせることで、日本語版・英語版・韓国語版・中国語版をそれぞれ独立したデータとして作成・公開できます。うちのブログ記事は、この仕組みを使って外部から一括で多言語化しています。

サイトページ:エディタ上の要素として扱われる

一方、ホームページのような通常のサイトページは、Wixエディタでドラッグ&ドロップして組んだ「デザインの一部」として扱われます。見出しや本文といったテキスト要素ひとつひとつが、独立したコンテンツというより、ページのレイアウトに埋め込まれた部品という位置づけです。

この違いのために、ブログ記事は外部のプログラムから読み書きできますが、サイトページの多言語テキストを外部から書き込む方法は用意されていません。Wix公式ドキュメントを確認したところ、多言語コンテンツを扱うAPI(wix-window.Multilingual)はあるものの、これは「front-end code内でのみ使用可能」と明記されており、サイトの中で動くコードからしか使えない仕組みでした。

では、どう直すか:翻訳エディタを使う

サイトページの多言語対応は、結局のところ人の手で1つずつ翻訳するしかありません。ただ、Wixのエディタでページ内をクリックして回るより効率的な方法がありました。「翻訳エディタ」という専用画面です。

1. サイトダッシュボードから「翻訳エディタ」を開く

2. 左上で対象言語(韓国語・中国語)を選択する

3. 「ページコンテンツ」を選ぶと、そのページの未翻訳テキストが一覧で表示される

4. 「未翻訳」でフィルターをかけると、翻訳し忘れている項目だけを素早く洗い出せる

5. 各テキスト欄に翻訳を入力するか、「機械翻訳する」ボタンで下書きを作ってから手直しする


エディタ上で個別の要素をクリックして探すよりも、未翻訳の項目だけを一覧で洗い出せる分、抜け漏れに気づきやすいのが利点です。まず機械翻訳で下書きを作り、不自然な部分だけ手直しする、という流れが一番早いと感じました。

翻訳作業そのものは避けられませんが、「どこが訳せていないか」を探す手間は大きく減らせます。多言語サイトを運営していて『どこかに訳し漏れがある気がする』というときは、まずこの一覧機能でチェックするのがおすすめです。

多言語サイトを作るときに覚えておきたいこと

・ブログ記事とサイトページ(ホーム、会社概要など)は、Wix内部での多言語対応の仕組みが根本的に違う

・サイトページの翻訳は外部ツールやAPIでは自動化できず、人の目で1つずつ確認する必要がある

・「ページは表示されるのに中身が翻訳されていない」状態は、多言語設定のミスではなく、単に翻訳作業が終わっていないだけのケースが多い

・公開前に、必ず実際のURL(/koや/zhなど)に自分でアクセスして目視確認する

うちの場合、記事の多言語化ばかりに力を入れていて、サイトの土台であるホームページの翻訳確認が抜けていました。多言語対応は「設定すれば終わり」ではなく、ページの種類ごとに翻訳の仕組みが違うことを理解した上で、地道に確認していく作業なのだと実感しました。

まとめ

1. Wixはブログ記事とサイトページで多言語対応の仕組みが異なる

2. ブログ記事はAPI経由で外部から多言語化できるが、サイトページはエディタ上での手動翻訳が必要

3. 翻訳エディタの「未翻訳」フィルターを使うと、訳し漏れを効率的に洗い出せる

4. 公開後は必ず各言語のURLに自分でアクセスして、実際の表示を確認する

多言語サイトの構築・運用でお困りの際は、ロビンプランニング合同会社までお気軽にご相談ください。自社の4言語ブログを実際に運用しながら踏んだ落とし穴込みで、実務目線でお手伝いします。

今回の内容をもっと深く学びたい方へ

WixでのWebサイト運用そのものを体系的に学びたい場合は、以下のような書籍も参考になります。

相澤裕介 著 / カットシステム / Wixの基本操作からテンプレート選び、レイアウト調整まで丁寧に解説した一冊。エディタの基本を体系的に押さえたい方に。

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